ウェルズ・ファーゴにおける企業不正とその後の信頼回復
- ケース
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本件は、ウェルズ・ファーゴ・コミュニティ・バンクにおける2017年までの期間における広範な不正行為と、その後の同社による内部統制、企業文化、コーポレート・ガバナンスの改善の試みについて記述したものである。本件は、コミュニティ・バンキング部門および様々な事業における大規模な顧客関連の不正行為の潜在的な原因を検証している。これらの不正行為が発生した範囲と期間から、根本的に従業員のコンプライアンス文化と顧客志向を確保できない企業であることが示唆された。この事件では、組織的な失敗を招いたシステムや慣行が詳細に説明されている。政治的・規制的な厳しい監視に直面した同社は、このような不祥事を防止し、企業文化を改善するために、システムと体制を改善する一連の取り組みに着手した。本ケースでは、これらの取り組みと、それを実施する上で直面した課題について説明する。また、内部統制と企業文化の監督・改善における取締役会の役割にも焦点を当てている。ケースの最後には、2020年3月に取締役会が交代する中、新CEOが就任することについても触れている。