ターゲット・コーポレーション: アックマン 対 取締役会
- ケース
15年間にわたり素晴らしい業績を上げた後、ターゲットは景気後退期の業績低下により、物言う投資家との委任状争奪戦に陥った。アメリカで2番目に大きなディスカウントストアであるターゲット・コーポレーションは、ウォルマートが価格の安さを重視しているのに対して、高級ディスカウントストアとしてのショッピング体験を促進することで、業界トップのウォルマートとうまく張り合ってきた。この戦略は、景気のいい時にはターゲットにとってうまく機能していた。しかし2008~2009年の経済危機により、買い物客はターゲットを見捨ててウォルマートを支持するようになった。2009年の春、ターゲットの筆頭株主のひとりが、彼が選んだ5人の取締役候補者を取締役会に入れるために委任状争奪戦を開始した。ターゲットは委任状争奪戦には勝利したものの、同社は景気の良い時も悪い時にも機能しうる戦略を持っているのかどうか、という疑問になお直面していた。