ダイナミックに進化する地域におけるグローバル・リーダーシップ:モリナス@ザ・コカ・コーラ・カンパニー(A)

Tsedal Neeley Esel Çekin

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コカ・コーラ社のトルコ事業部の社長であり、20年のキャリアを持つガリャ・フレイマン・モリナスは突如として、自分の担当地域の他に、アルメニア、アゼルバイジャン、グルジア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの中央アジア八カ国でのオペレーションをカバーする新たな地域の舵取りも任された。トルコや中央アジアでのフォーカスを怠ることなく成長を加速させるという、一見相反する指示に従う中で、モリナスは部門や各国の拠点全体で、変化と継続のバランスをどう取るか判断しなければならない。その一方で、新たに統合された事業部のメンバーの間では緊張が高まっていた。メンバーの中には、自分たちが脇役に回されたり、自主性を失ったりするのではないかと恐れる者もいた。多様な新興市場全体でビジネスを展開するこのグループは不満を抱えている。このようなグループを管理する上で、モリナスのリーダーシップ・チームは、あまりにも多様性に欠けるのではないかとモリナスは考えた。中央集中型か、分散型か、あるいはハイブリッド型を構築するか?これがモリナスの今の最優先課題だ。このような差し迫った組織の問題に加え、モリナスが新しい職務に就いて間もなく、国内外でさまざまな出来事が発生した。このような出来事のせいで、17カ月連続で記録的な業績を上げていた彼女の事業部門は、突如として暗礁に乗り上げた。モリナスと、ほとんどがトルコ人女性で構成されているシニア・リーダーシップ・チームは、トルコでの大規模な抗議デモ、反米感情の高まり、健康への懸念の全国的な高まり、米国連邦準備制度理事会による金融刺激策の縮小、そして新興市場からの資本逃避が財務に与える重大な影響に取り組んでいた。トルコでの収益が激減する中、この混乱期を乗り越え、財政悪化を緩和させたいモリナスにとって、中央アジア地域は頼みの綱だ。モリナスは、今の事業部門の構造や多様性に欠けるシニアチームの経歴では、外部からの危機に対抗するには視野が足りないのではないかと考えた。

出版日
2017/04
領域
組織行動・人的資源管理
ボリューム
10ページ
コンテンツID
CCJB-HBS-425J03
オリジナルID
425J03
ケースの種類
Translated Case
言語
日本語
翻訳
English
カラー
製本の場合、カラー印刷での納品となります。

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