米国トヨタ自動車
- ケース
1992年5月1日、ケンタッキー州ジョージタウンにあるトヨタの工場の組立ライン担当マネジャー、ダグ・フリーゼンは、この工場の唯一の生産品目であるカムリに組付けるシートの問題に直面している。シートが不良、もしくはシートが組み付けられていない車両が、ライン横にどんどんたまっている。これは、最近の残業の一因ともなっているが、問題の原因や解決法を明らかにするのは容易ではない。この工場は、有名なトヨタ生産方式(TPS)を標榜しているので、フリーゼンは、できれば、TPSの考え方や手法を用いて、この問題を解決しようと考えた。学習者に、フリーゼンが取るべき行動を挙げさせ、ジョージタウン工場のシートの問題への現在の対応がTPSの理念にふさわしいものであるかどうかを分析させる。