P&Gジャパン: SK-II グローバル化プロジェクト
- ケース
プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の国際戦略と組織構造の変化をたどる。この改革は最終的には、「オーガニゼーション2005」という、地理的な拡大よりむしろプロダクト・イノベーションに戦略の焦点を置き、現地子会社からグローバル事業部に権限を移行させるという組織の再編成として実行された。 P&Gの新CEOであるダーク・イェーガーによって導入されたこれらの改革の中で、パオロ・デチェザレは日本に拠点を移し、最近経営がやっと立ち直ったビューティケア事業を引き継ぐ。そこでデチェザレは、SK-IIという、日本で開発され、成長著しく、高い収益率である化粧品ブランドをマックスファクターのポートフォリオのひとつとして引継いだ。1本あたり1万円以上にもなるこのブランドは、従来のP&G製品とは全く異なるものだったが、香港と台湾への市場参入の成功によってデチェザレはSK-IIのグローバル市場におけるポテンシャルを感じていた。そしてデチェザレは、SK-IIの販売を中国本土もしくはヨーロッパにも拡大させるよう、ビューティーケアのグローバル事業部に提案するべきかどうか、頭を悩ませていた。