このケースは、シトリン・ソフトウェア・ソリューションズ（CSS）に採用された、技術的バックグラウンドを持つ新卒MBAのアマンダ・トレンブレイに焦点を当てている。カナダのオンタリオ州オタワを拠点とするCSSは、人事管理および関連するビジネスプロセス向けのSaaS（Software-as-a-Service）製品の開発、導入、サポートを行っている。入社直後、トレンブレーは、製品の標準化を通じて低価格市場セグメントにアクセスする可能性を分析するプロジェクトや、ベトナムに初期ポジションを確立することで東南アジアでのビジネスチャンスを探る別の研究に携わり、頭角を現した。トレンブレーはその後ハノイに派遣され、ベトナムの子会社を立ち上げ、彼女の研究で推奨された製品と価格戦略を実施する。CSSは、コストのかかるカスタマイズをせずに基本ソフトを提供し、「製品・機能ごとに支払う」サブスクリプション方式で販売することで、価格に敏感なこの市場で競争力を高めることを期待している。トレンブレイの経営トップは、この実験が成功すれば、CSSは他の東南アジア諸国でもこの市場参入アプローチを採用するつもりだと明言している。トレンブレーが組織を作り、運営を始めると、彼女の努力を頓挫させるような試練が次々と現れる。これらの試練に対応しようとするとき、彼女はまた、男性優位の社会で生きる女性として、そしてベトナムで活動するカナダ人として、文化の違いを乗り越えなければならない。戦略、リーダーシップ、組織行動、オペレーション、国際ビジネスなどの学部、MBA、エグゼクティブ・コースでの使用に適した一般的なマネジメント・ケースである。