Diesel for Successful Living: ファッション業界での高級ライン拡張を目指すブランド戦略

Vadim Grigorian Pierre Chandon

  • ケース
INSEAD

レンツォ・ロッソ(Renzo Rosso)は、物議を醸した「For Successful Living」という広告キャンペーンで有名なイタリアの革新的カジュアルウェア会社、ディーゼル(Diesel SpA )の社長であり、創設者でもある。彼は今、新しく立ち上げた高級衣服ライン「StyleLab」をどうブランド設定するか思案している。StyleLabの目標は、(1)新しく魅力的な高級カジュアルウェア市場に参入する。(2)核となるD-Dieselラインに対して一流の雰囲気を創り出す。(3) ディーゼルのデザイナーに新しい裁断や生地を試す機会を与える――このことはひいては主力のD-Dieselブランドに恩恵をもたらす可能性がある――ことである。このケースではStyleLabに対するブランド戦略の選択に注目する。ディーゼルと一切結びつかない独立ブランドにするのか、ディーゼルのサブブランドにするのか、あるいはディーゼルをエンドーサーにした独立ブランドにするのか。このケースはまた、ファッション・ブランドや高級品ブランドのマーケティングに不可欠な問題点を議論するのにも利用できる。とりわけ、ディーゼルが核となるアイデンティティーをなんとか失わずに成長してきた経緯が、ここでは明らかにされている。このケースの主な目的は、ブランドのポートフォリオの管理に絡む重要な問題に対する理解を深めるとともに、新ブランドの立ち上げに用いるブランド戦略のいくつかの選択肢を体系的なアプローチと手段を用いて評価することである。ケースはさらに、ファッション・ブランドや高級品ブランドのマーケティングに不可欠な課題、中でも特にブランド拡張の問題点を明らかにしている。本ケースはブランド管理に関するMBAコースで教材に使用され、成果を上げている。マーケティング管理コースでも、ブランド設定に関する授業で利用できるだろう。また論争を呼んだディーゼルの印刷およびテレビ広告についてのたくさんの文献資料があるため、広告コースあるいはマーケティング管理コースの広告モジュールにも適している。最後に、このケースはマーケット・リサーチ・コースでも活用できる。ブランド設定の影響を研究するための実験的方法の価値を例証するのに役立つだろう。

出版日
2004/01
改訂日
2007/05
業種
食品・家庭用品
領域
経営・戦略
マーケティング
ボリューム
23ページ
コンテンツID
CCJB-INS-90023-01
オリジナルID
J4948
ケースの種類
研究ケース/情報ケース/理論適用ケース/分析ケース/意思決定ケース/実名ケース
言語
日本語
翻訳
English
カラー
製本の場合、カラー印刷での納品となります。

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