「ひとつのサムスン」スピリットをどう継続させるか: 変化の激しい環境下での新たな課題

Shaista E. Khilji Chang Hwan Oh Nisha Manikoth

  • ケース
Ivey

サムスンがどのようにして世界の一流企業のひとつになったかについて分析するケースである。この数十年間、サムスンが継続的な成功を堅持するのに不可欠だった、「人材第一」の理念と強力な組織文化の価値観について詳細な説明を提示行っている。1982年以降、サムスン人材開発院(SHRDC)は、サムスンの価値を維持すること、そして有能な次世代リーダーの集団の育成に焦点をおいたプログラムを通して、国際競争力を獲得するというサムスンの企業戦略を支える重要な役割を果たしていた。全てのサムスン従業員に課せられている4週間の集中社内研修である新人研修(NEO)は、SHRDプログラムのひとつであった。NEOはサムスンの系列会社全体の社員を会社の戦略下に結束させ、それによって、より強力な「ひとつのサムスン」文化を醸成してきた。しかし、近年、NEOは新たな課題に直面していた。ひとつ目は、サムスンが常に依存していた新卒者に加えて、より経験豊かな外国人(非韓国人)従業員の補充により、新入社員が、より多様化してきたことであった。ふたつ目は、従順で規則を順守するシニア世代の従業員と、平等主義で開放的な政策を好み、個人主義である、生まれながらの「デジタル世代」と言われる若い世代の従業員との間に完全に価値観の違いがあることが明確になってきた。人材開発院のマネージャーたちは、サムスン文化の真髄を形作った「ひとつのサムスン」精神が内部から脅かされていることを懸念していた。学生は、矛盾した価値観を持つ様々な従業員の中で、組織文化の統一性を維持する必要性に関する課題に取り組み、サムスンが全社員を有効的に活用する方法を提案することが求められる。

出版日
2011/07
業種
電機・電子
領域
国際経営
組織行動・人的資源管理
ボリューム
15ページ
コンテンツID
CCJB-IVE-13050-01
オリジナルID
9B11CJ010
ケースの種類
意思決定ケース/フィールド・リサーチ/実名ケース/実在ケース
言語
日本語
翻訳
English
カラー
製本の場合、モノクロ印刷での納品となります。