サウスウエスト航空:次のフロンティア
- ケース
- 新着ケース
2024年6月、エリオット・インベストメント・マネジメント(EIM)は、サウスウエスト航空
(LUV)の株式19億ドルを購入した。これはLUVの時価総額の約11.3%に相当し、EIMとバンガ
ード・グループは同社の筆頭株主となった。EIMからの公開書簡には、変化と戦略実施の改
善を望む旨が記載されていた。LUVのCEOであるボブ・ジョーダンは、説得力のあるビジョン
とプランを提示する必要があった。 本ケースは、LUVがどのように米国の航空業界を大き
く変化させたかを説明している。また、定評あるLUVのビジネスモデルのこれまでの推移に
ついて詳述している。また、LUVが経験したいくつかの挫折をはじめ、最近の出来事を探っ
ていく。本ケースでは、他の航空会社がLUVによる多くの独創的なプロセス改善をどのよう
に手本にし、ラグジュアリー/フルサービス市場および格安市場の両セグメントでイノベー
ションを続けてきたかが説明されている。焦点を絞ったLUVのビジネスモデルは、当初大き
な成功を収めていた。しかし、そのような焦点を絞ったアプローチが、最近のLUVの挫折の
一因になっている可能性もある。本ケースは、最近の出来事にジョーダンがどう対応すべき
かについて受講生の意見を引き出す良い材料となる。 また、オペレーションと戦略を結び
つけることで、オペレーションズ・マネジメントの概要を把握できる優れた入門書となって
いる。適切な対象者は、大学院生、大学生、エグゼクティブ教育関係者である。受講生には
、戦略(何を、なぜ)とオペレーション(どのように)の違いを検討し、LUVが歴史的にも
現在においても同業他社と比較してどのような市場ポジションにあるのか、その競争要因を
探ることが期待される。 ダーデン大学において本ケースは、フルタイム、パートタイム、
エグゼクティブMBAプログラムのコア・オペレーション・コースで使用され、成功を収めて
いる。このようなコースで使用される場合、本ケースは、ビジネスモデルの一部である業務
上の選択と、企業の戦略、市場での位置づけ、財務実績との基本的な関係を学生に理解させ
る、2部構成のオペレーションズ・マネジメント入門の第1部として指導される。本ケースは
、企業の戦略(競争との関係)、そして一貫した経営上の意思決定を通じてこの戦略を達成
するための方法との関連性を立証するものである。ふたつ目のケース「Zara はファッショ
ンを急速に進化させることができるか?」(UVA-OM-1817) では、これらのフレームワークを
ふたつの方法で踏まえている。ひとつは、財務実績と矛盾するように見えることもある、全
体的な運用モデルに伴うトレードオフに重点をおくこと、もうひとつは、運用モデルが財務
業績における特定の外部指標に与える影響をより深く掘り下げることである。