第39回ケースメソッド研究会:クラゲに未来を託した水族館の物語《オンライン開催》

日時:
2024/1/30 Tue 13:30-17:00
場所:
オンライン (Zoom)
定員:
30名程度名
費用:
5,000円(今回の参加費にはケース代は含まれません)

このイベントは終了しています。

CCJケースメソッド研究会

 日本ケースセンターでは、ケースで教える場のあり方を教育者間で探究し、かつ共有する目的で、2009年より「CCJケースメソッド研究会」を開催してきました。貿易研修センター運営時代に25回、名古屋商科大学ビジネススクールに運営が移ってからもすでに4回実施しており、次回が通算30回目となるロングラン研究会となっています。この研究会は必ずしもケースメソッド初心者向けの研究会合ではありませんので、毎回の会合は経験豊富な参加メンバーが中心にはなりますが、毎回必ず何人かの新規参加者も交えており、ケースメソッド教育実践の先輩後輩が触れ合う場、また人脈づくりの場としても役立っているかと思います。実際に参加している方々は、大学教員、セミナー講師、セミナー会社の教育企画担当者、企業等の教育訓練担当者などで、「研究会」と銘打ってはおりますがアカデミック一辺倒な会合ではありませんので、ケースメソッドを理解する必要度が高い方(CCJ会員であることが必須です)であれば、参加していただけます。

内容

 本研究会は毎回平日午後の3時間半程度を使い、1)参加者の代表(ディスカッションリーダー)によるケースメソッド模擬授業、2)模擬授業へのフィードバック、の2本柱で行います。研究会に参加される会員は、この模擬授業に学修者の立場で参加し、当該のケースから自らも学ぶとともに、ディスカッションリーダーの授業運営に建設的なコメントを述べ合うことで、実践された模擬授業を磨きつつ、当該ケースでの教育可能性を拡大する方向に探究していきます。なお、本研究会は年間4回の開催を目指しております。

当日までのプロセス

 本研究会の開講スケジュールと模擬授業内容は、毎回、以下のプロセスを経て決まっていきます。 決定タイミング①【研究会の75-60日前】<br/> ひとつの研究会が終わりますと、次の研究会でのディスカッションリーダー(模擬授業運営者)が決まり、開催日が決まります。このタイミングでお申し込みいただいても構いませんが、研究会当日にディスカッションリーダーがどのようなケースを用いるかはまだ明らかでありません。 決定タイミング②【研究会の60-45日前】<br/> ディスカッションリーダーが研究会当日に使用するケースを決め、参加者に模擬授業の目的や内容の概要を情報発信します。お申し込みはこのタイミングまでにお願いします。人数が定員に達したところで締切とさせていただきます。 決定タイミング③【研究会の15-10日前】<br/> ディスカッションリーダーが研究会当日のディスカッションのための設問を決定し、参加者に連絡します。参加者は当日の3日程度前までに、ディスカッションリーダーが提示した設問への自分なりの回答を発言準備内容として書き出し、事前にCCJに提出しつつ、研究会の当日をお待ちいただきます。

お申し込みの方法

 CCJウェブサイトから、直接お申込みください。また、本研究会には毎回定員を上回る会員様からのお申し込みがございます。お申し込みが受理された方で当日のご参加が難しくなった方には、最後までスケジュール調整等のご努力をお願いしたい気持ちもありますが、無理なくご参加いただける方に席をお譲りいただく意義もあろうかと思います。各自のご判断でかまいませんので、お早めにご連絡いただくこともご検討ください。  なお、はじめて参加される方は、事前に日本ケースセンター竹内宛(info@casecenter.jp)にご連絡いただくか、すでに本研究会に参加経験のある会員からの簡単なご紹介メッセージを、メールに添付するなどしてお送りいただけますと幸甚です。


今回(第39回)の詳細


◇ディスカッションリーダー


水野 由香里(立命館大学大学院経営管理研究科ビジネススクール 教授)


◇モデレーター


竹内 伸一(名古屋商科大学ビジネススクール 教授)


◇今回使用するケース


クラゲに未来を託した水族館の物語 ー数奇な運命を辿って、ようやく掴み取った「クラゲ展示数世界一」の称号ー
*各自の予習に向けて、ケースはCCJサイトから事前にご購入ください


〈ケース概要〉

 加茂水族館は、山形県鶴岡市にある市立水族館である。この水族館は、かつて、ある水族館の評論家に「どこと言って取るところが無い、なくてもいい水族館だ、こんな所にもラッコがいた」と、ホームページに書かれたこともあった。加茂水族館の歴史を辿ってみると、所有者が幾度も変わり、周囲に翻弄されてきた。それでも、水族館スタッフは、力を合わせて、さまざまな努力と挑戦を重ねてきた。しかし、そう簡単に結果が出るものではなかった。一時は、入館者が9万人にまで落ち込んだ。
 26歳で館長を任され、その後、水族館経営の連帯保証人にもされてしまうことになったのが村上龍男であった。「水族館の経営も、もう限界だ」と思ったそのときに、この水族館に「幸運」が訪れた。その幸運を運んできた主が、クラゲであった。
現館長(2023年現在)の奥泉和也は、そのクラゲに魅せられ、クラゲ研究の「常識」を次々と覆していく。こうして、クラゲに未来を託した加茂水族館。日本一のクラゲ展示、世界一のクラゲ展示、クラゲを食べる会の開催、クラゲレストランの開設、古賀賞の受賞、下村脩博士のノーベル賞受賞効果、クラゲドリーム債の発行、直径5mにおよぶ巨大円形クラゲ水槽、などが話題となり、最盛期には71万人を超える人々が加茂水族館に訪れた。
 そして、今や、水族館でのクラゲ繁殖・クラゲ飼育では、押しも押されもせぬ存在となった加茂水族館。この水族館に何が起こっていたのか。本ケース教材は、その軌跡を追ったものである。


◇ディスカッションリーダーからのメッセージ


 このケース教材は、”出来立てほやほや”のケース教材です。そのようなケース教材を使ってディスカッションリードすることのリスクは、ディスカッションリーダーにとって決して低くはありません。それでも、今回、敢えてこれを使ってみようと思ったのは、このケース教材には、たくさんの学びが含まれているからに他ありません。このケース教材の活用可能性を探ってみたくなったのです。
 みなさんと、このケース教材を使ってディスカッションができる1月30日を、楽しみにしています。


◇ディスカッション設問(予習課題)


1)あなたが村上・前館長であったとしたら、どのタイミングで、何を、どうしましたか?

2)なぜ、加茂水族館は「成功」することができたのでしょうか?

3)あなたが加茂水族館の奥泉・現館長であったとしたら、どのような戦略を立案し、実践しますか?戦略を多角的・多面的に捉えて考えてください。

4)このケース教材からの学びは何ですか?


◇開催情報


日時 :2024/1/30(火) 13:30-17:00
定員 :30名程度
参加費:5,000円(今回の参加費にはケース代は含まれません)
お申し込みいただいた方にお支払い方法の詳細をご案内いたします。
*参加費をお支払い後のキャンセルの場合、返金はいたしかねます