第44回ケースメソッド研究会:富士フイルム: 第二の創業《対面開催》
- 日時:
- 2025/11/14 Fri 13:30-17:00
- 場所:
- 名古屋商科大学ビジネススクール東京キャンパス 723教室(対面形式での開講です)
- 定員:
- 40名
- 費用:
- 5,000円(今回の参加費にはケース代および開催場所までの交通費は含まれません)

CCJケースメソッド研究会
日本ケースセンターでは、ケースで教える場のあり方を教育者間で探究し、かつ共有する目的で、2009年より「CCJケースメソッド研究会」を開催してきました。貿易研修センター運営時代に25回、名古屋商科大学ビジネススクールに運営が移ってからもすでに19回実施しており、今回が通算44回目となるロングラン研究会となっています。この研究会は必ずしもケースメソッド初心者向けの研究会合ではありませんので、毎回の会合は経験豊富な参加メンバーが中心にはなりますが、毎回必ず何人かの新規参加者も交えており、ケースメソッド教育実践の先輩後輩が触れ合う場、また人脈づくりの場としても役立っているかと思います。実際に参加している方々は、大学教員、セミナー講師、セミナー会社の教育企画担当者、企業等の教育訓練担当者などで、「研究会」と銘打ってはおりますがアカデミック一辺倒な会合ではありませんので、ケースメソッドを理解する必要度が高い方(CCJ会員であることが必須です)であれば、参加していただけます。
当日までのプロセス
本研究会の開講スケジュールと模擬授業内容は、毎回、以下のプロセスを経て決まっていきます。
決定タイミング①【研究会の75-60日前】
ひとつの研究会が終わりますと、次の研究会でのディスカッションリーダー(模擬授業運営者)が決まり、開催日が決まります。このタイミングでお申し込みいただいても構いませんが、研究会当日にディスカッションリーダーがどのようなケースを用いるかはまだ明らかでありません。
決定タイミング②【研究会の60-45日前】
ディスカッションリーダーが研究会当日に使用するケースを決め、参加者に模擬授業の目的や内容の概要を情報発信します。お申し込みは可能な限りこのタイミングまでにお願いします。人数が定員に達したところで締切とさせていただきます。
決定タイミング③【研究会の15-10日前】
ディスカッションリーダーが研究会当日のディスカッションのための設問を決定し、参加者に連絡します。参加者は当日の3日程度前までに、ディスカッションリーダーが提示した設問への自分なりの回答を発言準備内容として書き出し、事前にCCJに提出しつつ、研究会の当日をお待ちいただきます。
お申し込みの方法
CCJウェブサイトから、直接お申込みください。また、本研究会には毎回定員を上回る会員様からのお申し込みがございます。お申し込みが受理された方で当日のご参加が難しくなった方には、最後までスケジュール調整等のご努力をお願いしたい気持ちもありますが、無理なくご参加いただける方に席をお譲りいただく意義もあろうかと思います。各自のご判断でかまいませんので、お早目にご連絡いただくこともご検討ください。なお、はじめて参加される方は、事前に日本ケースセンター竹内宛(info@casecenter.jp)にご連絡いただくか、すでに本研究会に参加経験のある会員からの簡単なご紹介メッセージを、メールに添付するなどしてお送りいただけますと幸甚です。
今回(第44回)の詳細
現在「決定タイミング②【研究会の60-45日前】」の時期であり、ディスカッションリーダーと使用ケースが決定いたしました。
以下、詳細をご覧ください。
◇モデレーター
竹内 伸一(名古屋商科大学ビジネススクール 教授)
◇ディスカッションリーダー
只熊 憲治(ただくま けんじ・名古屋商科大学 商学部 客員教授)
2000年、防衛省に入省。航空機開発に従事。2008年、大手自動車メーカーに入社。先行技術開発や量産車の製品開発などに携わる。現在は、新事業の企画・推進・スケール検討、そのしくみと戦略づくりなどのマネジメントを行っている。九州大学大学院工学部 航空宇宙工学専攻 博士後期課程修了 博士(工学)、Executive MBA、技術士(機械部門)、技術士(総合技術監理部門)、中小企業診断士。名古屋商科大学では新事業創出の授業を担当。
◇モデレーターからのメッセージ
今回お迎えするディスカッションリーダーは、日本ケースセンターの運営母体である名古屋商科大学ビジネススクールを修了され、修了後は本学の客員教授として授業を行う側にも参画しいただいている只熊憲治先生です。工学博士としての技術的専門性に裏打ちされた高い問題設定能力と研究能力、Executive MBAとしての高い経営洞察能力と意思決定能力をすべて兼ね備えた只熊先生の本研究会へのご登板は、多くの本センター会員が待ち望んでいた機会でした。
ご本人のコメントにもありますように、今回使用するケースはわが国の企業経営史に永く刻まれ続けるであろう事業変革の定番ケースとして、今もなお安定した出版部数を維持しているケースです。その一方で、本ケースに埋め込まれる教育目的は、近年になって多様化かつ先鋭化しているようにも感じられ、ケースメソッドで教えるセミナー等に登壇する機会の多いセンター会員の皆さまのレパートリーには、できれば加えておくべきケースのように思います。
只熊先生からのディスカッション設問の提示が待ち遠しいいところですが、皆さまならば、このケースのどこにどのように光を当て、富士フィルムから学ぶ討論授業をどのように構想し構成するか。そんな問いと向き合う半日をご一緒できますと幸甚です。
また、蛇足ですが、研究会後の懇親会もきっとありそうな予感がしています。
◇ディスカッションリーダーからのメッセージ
今回のケースは、富士フィルムの業態変革というポピュラーなケースと思います。2007年のケースではありますが、経営や事業開発に携わる方々に対し、業態変革や新事業創出、並びに研究開発と事業との接続の考え方など、あらためて学べるケースです。VUCAと言われて久しいですが、外部環境変化はますます激しくなっています。また、日本では、米国と比べスタートアップエコシステムがまだまだ育っていないと言われており、企業からの新事業創出への期待割合が多い日本では、このケースから学べる対象者も多いと思います。
このケースの主人公は経営者そのものではあるものの、多くの日本企業では、ミドルマネージャーも多分な危機感を持ち、実行のリーダーとして組織間調整などに動いていることも多いと思います。コーポレートトランスフォーメーションの観点から、経営者だけでなく、ミドルマネージャーもどう考え、動けばよいのか、というところまでディスカッションできれば、より日本企業の本質的な考動につながるのではないか、と思います。みなさまとのディスカッションを通じ、私自身学ばせていただき、また、みなさまにとってもより質の高いケースメソッドを用いた授業への一考となれば幸いです。よろしくお願いいたします。
◇今回使用するケース
富士フイルム: 第二の創業 (Giovanni Gavetti、Yaichi Aoshima、Mary Tripsas)
CCJB-HBS-12051-01
*各自の予習に向けて、ケースはCCJサイトから事前にご購入ください。
▶︎ケース購入にあたって
本研究会は大学が提供する学位課程の一部ではありませんので、学術会員が参加される場合でも、ケースの購入価格には一般会員価格が適用されます。購入時には以下の通りにご入力ください。
対象:非学位課程(=企業研修)
授業名:44th CCJ Case Method Colloquium
◇ケースの概要
富士フィルムはデジタルイメージングがそのコアビジネスに置き換えるようになった当時、世界で第二位の写真フィルムメーカーだった。ポラロイドのような写真専門の企業とは対照的に、富士フィルムはデジタルイメージングへの移行を成功させていた。2000年には世界的なデジタルカメラマーケットで20%以上のシェアを占めており、同時に、世界的なフィルムのマーケットでは1990年にはわずか18%であったシェアが約35%までになっていた。この業績にもかかわらず、2006年までに同社は、新たな成長の機会を見つける必要性を感じ、特殊化学品の専門知識を活用する他の市場を積極的に探していた。しかし、そのプロセスで、同社は自己の存在感を失いかけていた。「もし我が社がイメージング企業ではないとしたら、何なのであろうか?」というのが最高経営責任者(CEO)によってもたらされた重要な疑問であった。このケースでは富士フィルムがどのようにしてアナログからデジタルイメージングへの移行に成功したのか、また、CEOは今”第二の創業”をどのように考えていくべきなのかのふたつを検討していく。
◇開催情報
日時 :2025/11/14(金) 13:30-17:00
定員 :40名程度
参加費:5,000円(今回の参加費にはケース代および開催場所までの交通費は含まれません)
お申し込みいただいた方にお支払い方法の詳細をご案内いたします。
**参加費をお支払い後のキャンセルの場合、返金はいたしかねます
◇会場について
名古屋商科大学ビジネススクール東京キャンパス 723教室(対面形式での開講です)
https://mba.nucba.ac.jp/access/tokyo.html
住所:
〒100-6309 東京都千代田区丸の内2-4-1丸の内ビルディング7F
**車輌での来校はご遠慮ください。