第37回ケースメソッド研究会《ディスカッションリーダー:名古屋商科大学ビジネススクール 竹内 伸一 教授》

日時:
2023/1/25 Wed 13:30-17:00
場所:
オンライン (Zoom)
定員:
30名
費用:
7,068円(今回の参加費には続編となる(B)(C)ケース代が含まれます。(A)のケースについては各自別途ご購入ください。また、本研究会は大学が提供する学位課程の一部ではありませんので、学術会員が参加される場合でも、ケースの購入価格には一般会員価格が適用されますことをご了解ください)

このイベントは終了しています。

CCJケースメソッド研究会

日本ケースセンターでは、ケースで教える場のあり方を教育者間で探究し、かつ共有する目的で、2009年より「CCJケースメソッド研究会」を開催してきました。貿易研修センター運営時代に25回、名古屋商科大学ビジネススクールに運営が移ってからもすでに12回実施しており、次回が通算37回目となるロングラン研究会となっています。この研究会は必ずしもケースメソッド初心者向けの研究会合ではありませんので、毎回の会合は経験豊富な参加メンバーが中心にはなりますが、毎回必ず何人かの新規参加者も交えており、ケースメソッド教育実践の先輩後輩が触れ合う場、また人脈づくりの場としても役立っているかと思います。実際に参加している方々は、大学教員、セミナー講師、セミナー会社の教育企画担当者、企業等の教育訓練担当者などで、「研究会」と銘打ってはおりますがアカデミック一辺倒な会合ではありませんので、ケースメソッドを理解する必要度が高い方(CCJ会員であることが必須です)であれば、ご参加いただけます。

内容

本研究会は毎回平日午後の3時間半程度を使い、1)参加者の代表(ディスカッションリーダー)によるケースメソッド模擬授業、2)模擬授業へのフィードバック、の2本柱で行います。研究会に参加される会員は、この模擬授業に学修者の立場で参加し、当該のケースから自らも学ぶとともに、ディスカッションリーダーの授業運営に建設的なコメントを述べ合うことで、実践された模擬授業を磨きつつ、当該ケースでの教育可能性を拡大する方向に探究していきます。なお、本研究会は年間4回の開催を目指しております。

当日までのプロセス

本研究会の開講スケジュールと模擬授業内容は、毎回、以下のプロセスを経て決まっていきます。

決定タイミング① ひとつの研究会が終わりますと、次の研究会でのディスカッションリーダー(模擬授業運営者)が決まり、開催日が決まります。このタイミングでお申し込みいただいても構いませんが、研究会当日にディスカッションリーダーがどのようなケースを用いるかはまだ明らかでありません。

決定タイミング② ディスカッションリーダーが研究会当日に使用するケースを決め、参加者に模擬授業の目的や内容の概要を情報発信します。お申し込みはこのタイミングまでにお願いします。人数が定員に達したところで締切とさせていただきます。

決定タイミング③【研究会の15-10日前】 ディスカッションリーダーが研究会当日のディスカッションのための設問を決定し、参加者に連絡します。参加者は当日の3日程度前までに、ディスカッションリーダーが提示した設問への自分なりの回答を発言準備内容として書き出し、事前にCCJに提出しつつ、研究会の当日をお待ちいただきます。

お申し込みの方法

 CCJウェブサイトから、直接お申込みください。また、本研究会には毎回定員を上回る会員様からのお申し込みがございます。お申し込みが受理された方で当日のご参加が難しくなった方には、最後までスケジュール調整等のご努力をお願いしたい気持ちもありますが、無理なくご参加いただける方に席をお譲りいただく意義もあろうかと思います。各自のご判断でかまいませんので、お早目にご連絡いただくこともご検討ください。なお、はじめて参加される方は、事前に日本ケースセンター竹内宛(info@casecenter.jp)にご連絡いただくか、すでに本研究会に参加経験のある会員からの簡単なご紹介メッセージを、メールに添付するなどしてお送りいただけますと幸甚です。


今回(第37回)の詳細


◇ディスカッションリーダー


名古屋商科大学ビジネススクール 教授
竹内 伸一


◇モデレーター


青山学院大学ビジネススクール 教授
黒岩 健一郎


◇今回使用するケース


カレン・レアリー (A) (B)(C)(HBSケース)
**各自の予習に向けて、ケースは(A)のみをCCJサイトから事前にご購入ください。CCJサイトより(A)(B)(C)すべてのケースを購入できますが、研究会では(A)ケースを議論した後、デモ授業中に(B)(C)ケースデータを順次配信しますので、研究会参加者は(A)ケースのみをお買い求めいただき、(A)ケースの範囲で予習を進めてください。(B)(C)ケースを先にご覧にならないことを強くお勧めします。

▶︎ケース購入にあたって
本研究会は大学が提供する学位課程の一部ではありませんので、学術会員が参加される場合でも、ケースの購入価格には一般会員価格が適用されます。購入時には以下の通りにご入力ください。
 対象:「非学位課程」(=企業研修)
 授業名:「37 th CCJ Case method learning session」

〈ケース概要〉
カレン・レアリーはメリルリンチ・エルムビル支店の支店長に就任した。はじめて支店長を務めるレアリーにとって、エルムビル支店は十分すぎるほどの重要拠点であり、レアリーは支店の業績と自分自身のキャリアに対して、ますます野心的になっていた。常に新しい市場機会を探し求めていたレアリーは、エルムビル地区に台湾人の富裕層が移住しているという人口動態の変化に注目し、台湾人市場を開拓するために台湾人のFC(Financial Consultant)としてテッド・チャンを採用した。4か月におよぶ研修を終え、営業活動を開始して4か月後、チャンは600万ドルという異例の高額アカウントを獲得し、周囲からも注目を浴びる。しかし、チャンの営業スタイルに疑問を持ちはじめていたレアリーは、チャンとの関係を次第に悪化させていく。一方のチャンは、レアリーに支店内に自分の個室(プライベートオフィス)を要求する。

◇ディスカッションリーダーからのメッセージ

このケースは縁あって私が翻訳したものですが、授業では一度も使ったことがなかったので、いつか使ってみたいと思っていました。
近年のHBSティーチングノートには、当該ケースの分析に資する論文等が数多く紹介される傾向があるように思えますが、本ケースのティーチングノートではそれが控えめであり、「理論武装」されたティーチングノートとは一線を画しているように感じられたことも、このケースが気になっていた理由のひとつです。自分自身がこのケースを扱うことで、ケースライターであるリンダ・ヒル教授の意識下で、学術研究とケースを介した実務面での問題提起がどのような関係にあるのかを探ってみたいとも考えた、ということです。
喉から手が出るほど拠点実績が欲しい拠点長と、数字は作ってくれるが問題も多い営業スタッフとのコンフリクトというのは、私自身のビジネスキャリアを振り返っても懐かしく思い出される話題です。またこれは、営利企業の営業職に限らず、大学などの非営利組織においても、組織内で上下関係を構成する際には少なからず表出する問題と考えます。本ケースでの議論を通して、レアリーのチャンとの向き合い方について、皆さまとともに入念に検討できたらと思っています。
なお、いつもはモデレーターを務めている私竹内が今回はディスカッションリーダーを務める都合上、モデレーターには私が心から信頼できる黒岩健一郎教授(青山学院大学ビジネススクール)にお願いすることにいたしました。

◇ディスカッション設問(予習課題)


1.カレン・レアリーはどのような人物ですか。また、そんな彼女は、新しい戦略のもとで運営されるエルムビル支店長というポジションを、どのように担おうとしていたのでしょうか。(「新しい戦略」はケースP.2「メリルリンチのバックグラウンド」の第3パラグラフを参照のこと)

2.同様に、テッド・チャンはどのような人物ですか。また、そんな彼は、エルムビル支店で台湾人マーケットを開拓するという仕事をどのように捉えていたのでしょうか。

3.チャンの上司であるレアリーは、現時点(Aケース文末の時点)でどのような問題に直面していたと言えるでしょうか。

4.チャンの個人オフィス要求に対して、レアリーはどのように対応すべきでしょうか。また、その対応に際して、どのようなことがらを考慮に入れるべきでしょうか。

設問の重みづけとしては、1.2.が「軽め」の導入設問、3.4.が「重め」の深堀設問のつもりで出題しています。


◇事前課題提出


提出期日:1月22日(日)
提出方法:slack上での提出
     ※提出先のslackについてはご入金後ご案内致します


◇開催情報


日時 :2023/1/25(水) 13:30-17:00
定員 :30名程度
参加費:7,068円(今回の参加費にはケース代は含まれません)
お申し込みいただいた方にお支払い方法の詳細をご案内致します。
・キャンセルポリシー ご入金後の返金は承ることができません。