第42回ケースメソッド研究会:新人保健師「川野恵」がみた災害現場《オンライン開催》

日時:
2025/2/13 Thu 13:30-17:00
場所:
オンライン (Zoom)
定員:
30名
費用:
5,000円(今回の参加費にはケース代は含まれません)

CCJケースメソッド研究会


 日本ケースセンターでは、ケースで教える場のあり方を教育者間で探究し、かつ共有する目的で、2009年より「CCJケースメソッド研究会」を開催してきました。貿易研修センター運営時代に25回、名古屋商科大学ビジネススクールに運営が移ってからもすでに15回実施しており、今回が通算42回目となるロングラン研究会となっています。この研究会は必ずしもケースメソッド初心者向けの研究会合ではありませんので、毎回の会合は経験豊富な参加メンバーが中心にはなりますが、毎回必ず何人かの新規参加者も交えており、ケースメソッド教育実践の先輩後輩が触れ合う場、また人脈づくりの場としても役立っているかと思います。実際に参加している方々は、大学教員、セミナー講師、セミナー会社の教育企画担当者、企業等の教育訓練担当者などで、「研究会」と銘打ってはおりますがアカデミック一辺倒な会合ではありませんので、ケースメソッドを理解する必要度が高い方(CCJ会員であることが必須です)であれば、参加していただけます。


内容

 本研究会は毎回平日午後の3時間半程度を使い、1)参加者の代表(ディスカッションリーダー)によるケースメソッド模擬授業、2)模擬授業へのフィードバック、の2本柱で行います。研究会に参加される会員は、この模擬授業に学修者の立場で参加し、当該のケースから自らも学ぶとともに、ディスカッションリーダーの授業運営に建設的なコメントを述べ合うことで、実践された模擬授業を磨きつつ、当該ケースでの教育可能性を拡大する方向に探究していきます。なお、本研究会は年間4回の開催を目指しております。

当日までのプロセス

 本研究会の開講スケジュールと模擬授業内容は、毎回、以下のプロセスを経て決まっていきます。

決定タイミング①
ひとつの研究会が終わりますと、次の研究会でのディスカッションリーダー(模擬授業運営者)が決まり、開催日が決まります。このタイミングでお申し込みいただいても構いませんが、研究会当日にディスカッションリーダーがどのようなケースを用いるかはまだ明らかでありません。

決定タイミング②
ディスカッションリーダーが研究会当日に使用するケースを決め、参加者に模擬授業の目的や内容の概要を情報発信します。お申し込みは可能な限りこのタイミングまでにお願いします。人数が定員に達したところで締切とさせていただきます。

決定タイミング③【研究会の15-10日前】
ディスカッションリーダーが研究会当日のディスカッションのための設問を決定し、参加者に連絡します。参加者は当日の3日程度前までに、ディスカッションリーダーが提示した設問への自分なりの回答を発言準備内容として書き出し、事前にCCJに提出しつつ、研究会の当日をお待ちいただきます。

お申し込みの方法

 CCJウェブサイトから、直接お申込みください。また、本研究会には毎回定員を上回る会員様からのお申し込みがございます。お申し込みが受理された方で当日のご参加が難しくなった方には、最後までスケジュール調整等のご努力をお願いしたい気持ちもありますが、無理なくご参加いただける方に席をお譲りいただく意義もあろうかと思います。各自のご判断でかまいませんので、お早目にご連絡いただくこともご検討ください。なお、はじめて参加される方は、事前に日本ケースセンター竹内宛(info@casecenter.jp)にご連絡いただくか、すでに本研究会に参加経験のある会員からの簡単なご紹介メッセージを、メールに添付するなどしてお送りいただけますと幸甚です。


今回(第42回)の詳細


◇モデレーター


竹内 伸一(名古屋商科大学ビジネススクール 教授)


◇ディスカッションリーダー


山谷 麻由美(国際医療福祉大学院大学 准教授)


◇モデレーターからのメッセージ


 今回お迎えするディスカッションリーダーは、公衆衛生看護学とりわけ災害時の公衆衛生を維持するための災害看護学の、研究と教育の最前線にいらっしゃる山谷麻由美先生です。
 山谷先生の研究グループでは、この分野における実践教育の可能性をケースメソッドに見出し、去る9月に行われた国際医療福祉大学学会学術大会では「地域の健康危機に対応する保健師の実践力向上のためのケースメソッド教育の開発-本大学院公衆衛生看護学実践コースで実施している演習の学びの特徴-」が優秀演題賞を受賞されました。
https://researchmap.jp/y-mayumi/research_projects/45817244

 なお、本研究会は今年度中にもう一度、3/6木曜日に青山学院大学ビジネススクールの黒岩健一郎教授にディスカッションリーダーを務めていただき、年度末らしく内容もひとひねりして、名古屋商科大学ビジネススクール東京キャンパスにて対面形式で開催する予定です。使用ケースなどが決まりましたら改めてご案内いたしますので、ぜひご参加ください。


◇ディスカッションリーダーからのメッセージ

 今回のケースは、大地震の被災地を支援した保健師数名の体験を聞き取って開発しましたが、保健師という職業についてどの程度ご存知でしょうか?近年のCOVID-19禍での活動や地震の被災地支援がニュースでクローズアップされて保健師という職種を知ったという方もいらっしゃるかもしれません。
 地球温暖化による豪雨災害や地震など、私たちの生命と生活に大きな影響を及ぼす自然災害が毎年起きています。保健師のような公衆衛生看護の専門職だけでなく、支援には様々な専門職の力が必要となります。自然災害の混乱の中で何が起こっているのか、どうしたらよいのか考えるきっかけになればと思います。
 今回はディスカッションに加えて、公衆衛生の第一線で活動する保健師について説明するための資料も少し準備しています。普段関わることの少ない専門職の仕事の内容や価値観に触れていただく機会にもしたいですし、公衆衛生とは異なる専門分野の方々の考えも知りたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。


◇今回使用するケース


新人保健師「川野恵」がみた災害現場」(山谷麻由美、佐藤乃理子、嶋津多恵子、2024)
CCJB-OTR-23011-01


▶︎ケース購入にあたって
本研究会は大学が提供する学位課程の一部ではありませんので、学術会員が参加される場合でも、ケースの購入価格には一般会員価格が適用されます。購入時には以下の通りにご入力ください。
 対象:非学位課程(=企業研修)
 授業名:42nd CCJ Case Method Colloquium


◇ケースの概要


 A県を中心とした大地震が起こる。新人保健師の川野は自宅や見慣れた景色の変貌に愕然とする。保健師として独り立ちできていない川野はそれでも使命感に基づいて被災者の支援にあたり、被災者の言葉に落ち込み励まされる日々が続く。発災翌日から、県内保健所や他県から医療保健の支援チームが入ってくるようになり、被災者の支援が進むと同時に専門職間の様々な意見の食い違いや不満が出てくる。また、ボランティアやマスコミ関係者、野次馬なども被災地に入り、助けられる反面様々な問題も発生する。ある日、避難所生活をしていた宮田の病状が急変する。宮田の支援をしてきた川野は処置にあたるがマスコミの態度に感情が爆発してしまう。発災から2カ月が経ち、美しい夜空を見上げながら川野はこれまで目にしてきたことや感じたことを振り返る。


◇ディスカッション設問(予習課題)


1.   何が新人保健師の川野を泣かせたのか?
2.   被災地の支援をする専門職は協力し合えていたか?
3.   10年後の川野保健師が被災地支援に向かうとしたら、2010年の災害時の経験をどのように活かせばよいか?


◇開催情報


日時 :2025/2/13(木) 13:30-17:00
定員 :30名程度
参加費:5,000円(今回の参加費にはケース代は含まれません)
お申し込みいただいた方にお支払い方法の詳細をご案内いたします。
*参加費をお支払い後のキャンセルの場合、返金はいたしかねます