《レポート》第27回CCJケースメソッド研究会@東京
長年続いているケースメソッド研究会。先日その27回目が開催されましたので、報告致します。
ケースメソッド研究会の概要
2020年2月7日金曜の午後、名古屋商科大学ビジネススクール東京キャンパスにおいて、日本ケースセンター主催による「CCJケースメソッド研究会」が開催されました。当研究会は、前身の貿易研修センター運営時代から数えて、この日で通算27回目を迎えました。研究会では、ケースについてのグループ討議、クラス討議に続いて、ディブリーフィング(当該講義についての参加者全員での講評)が行われました。参加者の顔ぶれは、様々な企業等の実務家や大学の研究者など多岐に渡ります。講義を行うディスカッションリーダーは、毎回、研究会メンバーの中から、ボランティアで担当します。
研究会の様子
この日のディスカッションリーダーは、黒岩健一郎氏(青山大学大学院ビジネススクール教授)が担当され、モデレーターは竹内伸一日本ケースセンター所長(名古屋商科大学大学院ビジネススクール教授)が務めました。今回はIveyビジネススクールが作成した「バーバリー」のケースが使用され、参加者は数ページに渡るケース及び添付資料を事前に読み、アサインメントを提出した上で、この日のグループ及びクラス討議に臨みました。
黒岩氏のユーモア溢れる、テンポ良いインストラクションのもと、参加者は楽しく考えを深め、時に逡巡しながらも、議論が進みました。講義後のディブリーフィングでは、竹内氏から教育的の妥当性や教育目的を達成するプロセスの妥当性について検討することの重要性についてお話があり、参加者全員で検討が行われました。また、ディスカッションリーダー側の教育の意図をどこまで見せるのか、アサインメントの設問にはどの程度反映させるのがベターなのかなどについて、講義の受け手のレディネス(学修準備状態)や状況に照らして、活発で具体的な議論が交わされました。
本ケースメソッド研究会は、ケースメソッドを探究する人々がお互いの技と知恵を共有し、よりよい教育実践を創造するベースキャンプとなっています。今後も引き続き開催していきますので、ケースメソッドにご興味のある方は、ぜひご参加ください。